看護師のミスとしてよくあるのは、患者さんの情報に関することです。看護師は一度に大勢の患者さんのお世話をするため、それぞれの情報が頭の中で一緒くたになってしまうことは珍しくありません。そして、名前を間違えてしまったり、面会に来た人を別の患者さんのところに案内してしまったりするのは、まだ可愛い方のミスです。場合によっては、カルテに記入する内容を間違えたり、カルテを取り違えてしまって別の検査に案内してしまったりするなど、危険なパターンもあります。

そして、コミュニケーションが不足してしまうというミスも少なくありません。特に看護師としての経験があまりない人には、患者さんや医師、同僚の看護師とのコミュニケーションが上手に取れない場合があります。そうすると、患者さんから訊いておく情報が足りなかったり、必要な情報を上の立場に伝えられないかもしれません。また、医師や先輩看護師など、上の立場の判断を仰がすに、独断してしまうこともあり得ます。その判断次第では、医療問題のリスクが高まります。

さらに、患者さんの命の問題にも繋がりかねない、投薬ミスも決してないわけではありません。ニュースでも投薬ミスが原因で大きな問題に発展したり、投薬ミスがあったことを病院側が公表して謝罪したりしているのを、目にしたことがある人はいるでしょう。そういった問題は、看護師にとっては決して他人事ではないです。薬のラベルの確認間違いや、申し送りでの誤解など、ちょっとした手違いで簡単に投薬ミスは発生してしまいます。